車椅子ユーザーがデータアナリストとして外資系企業に転職した話
自己紹介
交通事故の後遺症で、20歳から車椅子を使用しています。下半身の麻痺ですが、上半身は問題なく、PC作業には一切支障ありません。大学では統計学を専攻し、卒業後は国内のマーケティング会社でデータ分析を3年間担当していました。
転職を考えたきっかけ
前職は障がい者枠での入社でした。仕事内容には不満はなかったのですが、キャリアパスに天井を感じたのが転職のきっかけです。
同期が次々とプロジェクトリーダーに昇格する中、自分はずっと同じポジション。上司に相談したら「あなたは今の仕事を安定してやってくれればいい」と言われました。悪気はないのだと思いますが、要するに「これ以上の役割は期待していない」ということ。
もっと大きな仕事がしたい。データで意思決定を動かす仕事がしたい。
転職活動の壁
一般枠での転職を決意しましたが、壁は「オフィス環境」でした。
面接で好感触を得ても、最終面接で「弊社のビルはエレベーターが狭くて...」「バリアフリートイレがフロアにないんです」と断られるパターンが続きました。5社連続で「スキルは問題ないが、施設面で受け入れが難しい」と言われたときは、さすがに落ち込みました。
転機:外資系企業のフルリモートポジション
転機は、外資系コンサルティングファームの「完全リモートのデータアナリスト」ポジションを見つけたこと。
面接はすべてオンライン。障がいのことは一次面接で自分から開示しましたが、反応は「So what?(それで?)」に近い雰囲気でした。
「うちは完全にアウトプットベースの評価です。どこで、どんな体勢で仕事をしているかは関係ない」
これが外資系のカルチャーか、と衝撃を受けました。面接はケーススタディとSQLのテストが中心。障がいについての質問は「何か配慮が必要なことはありますか?」の1つだけでした。
今の働き方
フルリモートで、自宅のスタンディングデスク(もちろん車椅子に合わせた高さ)で仕事をしています。
業務内容は、クライアント企業のマーケティングデータの分析とレポーティング。SQL、Python、Tableauが主なツール。四半期ごとの評価はKPIベースで、成果を出せば正当に評価される。
年収は前職の1.5倍になりました。プロジェクトリーダーも任されるようになり、チームメンバー4名のマネジメントもしています。
後輩へのメッセージ
「施設がない」は断る理由として正当に聞こえますが、フルリモートならその壁自体が消えます。物理的なバリアがあるなら、バリアのない環境を選べばいい。
障がい者枠が悪いわけではありません。でも「もっとやりたい」と思ったら、枠にとらわれず動いていい。スキルがあれば、場所を選ばず活躍できる時代です。
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